草津白根山登山(9月16日)

 9月16日に両親と草津白根山に登ってきました。

 草津白根山は今年の6月に火山活動の警戒レベルが引き下げられるまで広範囲の入山規制がされ、周辺の国道なども通行禁止になっていたそうです。現在では警戒レベルが1つ引き下げられ入山規制も緩和、標高2000mくらいの地点まで車で登ることができます。

 草津白根山には3つのピークがあるようです。「本来は白根山が正式名称であるが、他の白根山と区別するため、草津を配して呼ばれる。また、近隣の逢ノ峰本白根山を含めた三山の総称とすることもあり、この場合は標高2,171mの本白根山が最高峰となる。」(Wikipediaより)

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 地図上にも白根山と逢ノ峰、本白根山がありますね。現在入山規制がされているのは白根山の湯釜周辺半径500mです。したがって地図にある湯釜へ最接近するルートは通行禁止になっていました。それ以外のルートは通行できます。6月の規制緩和以前は湯釜の半径1kmが立入禁止だったため、国道も通行止めになっていたのですね。

 また草津白根山百名山にもなっていますが、この場合は本白根山のことを言うようです。しかし、本白根山への登山道もなぜか通行禁止されていました。地図上の「!」マークがある所です。噴火警戒とは関係ないと思うのですが、なぜでしょうか。代わりに地図上の「旗マーク」がある所が「日本百名山 本白根山展望所」になっていて、ここが山頂代わりのようです。

 ところで、私は今回の山行をYAMAPに記録するのを忘れていたため、ルートのデータなどがありません。簡単に文章で説明しますと、レストハウスから逢ノ峰を時計回りに巻いてロープウェイ山頂駅へ、そこから本白根山への登山道を反時計回りで進み、途中遊歩道最高地点へと寄り道した後、「日本百名山 本白根山展望所」の到着、鏡池を経由するルートでロープウェイ山頂駅に戻りました。山頂駅からは逢ノ峰を時計回りで巻いてレストハウスへと戻りました。

 さて、当日、レストハウス脇の駐車場まで車でgo。長野側から国道を登っていったのですが、道は登山者以外の観光客で大盛況。草津白根山は登山をしなくても綺麗な湯釜を見ることができますし、近くには一大観光地、志賀高原があります。最近では雲海が見られることでも有名らしいです。幸いにも私も大迫力の雲海を見ることができました。

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 「雲のナイアガラや~」(脚色あり)と隣で母が言いました。実際に、本当に滝のように雲が流れていて、絶景でした。

 これを見られただけでも来た甲斐がありますが、今回の目的は登山。本白根山へ向け出発!

 登山道は緩やかでとても歩きやすい。そもそも出発点のレストハウスが約2000mで本白根山が2171mですからね、ほとんど標高差がない。体力がない両親でも安心です。

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 木々が色づき始めていました。9月末ごろに紅葉の見ごろでしょうか、今度はそのころに行きたいな。

 少し歩くと「火口」に着きます。

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 これもなかなかの迫力で両親は喜んでいました。よかった。

 火口周りに「日本百名山 本白根山展望所」があります。この岩の上。

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ここ。

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 ここが山頂代わりかな?しかし、結局本当の本白根山がどれなのかはよくわかりませんでした。地図から判断すると、下の写真の中央奥の緑色のピーク、あれが本白根山だと思われます。

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 この写真は展望所から撮ったものです。中央の茶色いピークは「本白根山遊歩道最高地点」でそこまで歩いて行けます。

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 地図によると、かつてはこの周辺から本白根山への登山道があったと思うのですが、見つかりませんでした。もうずっと立ち入り禁止なのかな。

 この「日本百名山 本白根山展望所」や「本白根山遊歩道最高地点」周辺は展望が良くて歩きやすい道が整備されていて、さすが百名山という感じ。この日はとにかく雲海がきれいでした。

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 絶景を眺めながら昼食を取り、下山しました。

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 帰りのルートもよく整備されていました。今度は紅葉最盛期に来るぞ!

 レストハウス到着後、湯釜へささっと登山。

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 雲と湯釜のコントラスト!幻想的でした。

 

 さて、上に書いた通り、今回はYAMAPの記録がありません。

 草津白根山、登りやすく、絶景も楽しめ、とてもいい山でした。もしかすると百名山の中で一番簡単に登れるのでは?危機的に体力がない父も満足していました。「簡単に登れて景色もいい、こういう山がいいなぁ」と。でもそんな山めったにないですよね^_^;なにはともあれ、これからも家族で登山を楽しみたいです。

 

 

巻機山登山(2017年9月4日)

 記事にするのが遅くなりましたが、9月4日に巻機山に登ってきました。

巻機山(まきはたやま)は新潟県南魚沼市群馬県利根郡みなかみ町の境、三国山脈にある標高1,967mの山。日本百名山のひとつ。』(Wikipediaより)

 登山口までの移動に公共交通機関を利用する私は、毎回バスや電車の時間を念頭に置いて登山計画を立てます。巻機山の登山口(清水)にあるバス停の時刻表は下。

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 行きは7時20分清水着のバスで決まりですが、問題は帰りです。清水発の便は13時45分発と18時40分発しかありません。巻機山のコースタイムは9時間近いので13時45分のに間に合わすのは厳しそう、しかし18時40分発に乗るには時間が余りそうというところ。沢口というバス停まで下りれば、間にさらに2便ありますが、清水から沢口までは約5kmの道のりがあり、歩いたら1時間くらいかかりそう。バスに乗るために登山後にこれを歩くのはきつそう。というわけで、帰りは18時40分発のバスを基本とし、状況に応じて変更することも選択肢に入れ登ることにしました。

 さて、出発。

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 写真奥右に緩やかな山が見えますが、それは「ニセ巻機」というらしく、その向こうに本当の巻機山が隠れています。

 車道を30分ほど登って駐車場の脇にある登山口に。

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 自家用車だったらここからスタートできるわけだし、登山するにはやっぱり車を運転できると便利ですね。時間制限もないし。ペーパードライバーを卒業しよう。

 登山道は前半は林道を登っていきます。途中から粘土質になり滑りやすいですが、それ以外は危険なところもなく、いいコースです。

 これはたしか五合目付近から撮った天狗岩。

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 中央のそそり立っている岩がそれです。私の写真ではあまり伝わらないと思いますが、実物はなかなか大きいです。

 登山道は6合目を過ぎたあたりで木々が無くなり、笹道になって視界が開けます。同時に目の前にピークが現れます。

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 立派な山容でこれが巻機山かと思うのですが、そうではなく例の「ニセ巻機」です。本当の巻機山はこの向こう。

 ニセ巻機は九合目です。

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 ニセ巻機から本当の巻機山を望む。

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 ニセ巻機から巻機山までは気持ちのいい稜線歩きを楽しめます。きっと多くの人はこれを楽しみに登ってるんだろうな。もちろん私も。

 稜線の途中でニセ巻機を振り返る。

 

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 稜線を楽しんでいるとあっという間に巻機山山頂着。

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 上の標識から稜線を右に数百メートル行くと石が積んである地点があります。

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 実はこちらの方が標識がある所より標高が高く、真の山頂らしい。

 山頂付近の展望。

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 最高に気持ちいいです。

 下の写真右にある建物はニセ巻機、巻機山間の鞍部にある避難小屋とトイレです。

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 どちらもキレイで、一泊して絶景を堪能したくなります。

 

 山頂に到着したのは、11時直前でした。出発してから約3時間半で、予想よりはるかに早い到着でした。ここでにわかに、冒頭に書いた13時45分発のバスに間に合う可能性が浮上しました。

 迷いました。今から超特急で下れば13時45分発のバスに乗り、日が暮れる前に帰宅できるかもしれない。しかし、もし間に合わなかったら次のバス18時40分まで待ちぼうけ、あるいはさらに1時間歩いて下のバス停まで下ることになる。しかも、今すぐ下りるとなると、巻機山の周りにある牛ヶ岳や割引岳への稜線歩きをせずに下りることになる。それなら、18時40分発のバスにして、ゆっくり周りの山々への稜線歩きを楽しんだ方が良いのではないか。

 悩めば悩むほど時間が無くなってしまうので、このときの欲求に従うことに。なぜかこの日は早く家に帰りたかった。稜線歩きは次回楽しもう。

 というわけで急いで下山開始。しかし、登りで脚の筋肉が予想以上に疲弊していたようで、踏ん張りがきかない。私としてはかなりハイペースで登った結果、筋肉が疲れ切ってしまっていたようだ。

 ここで、脚、特に膝のために休憩したい、でも休憩するとバスに乗り遅れる、というジレンマに陥ってしまう。登山計画には余裕を、とあれだけ反省していたのに全く生かしていない(-_-;)

 増大する膝の痛み、迫りくるバスの時間、休まないとだめだ、このままだとまた膝が悪化する、と思いながらも、なにかに取りつかれたように下り続けた。粘土質の登山道に滑り転びながらも下り続けた。ついに登山口駐車場まで下りたが、刻々と迫る時間。最後の力を振り絞ってバス停まで走る。脚に鞭打って車道を走る。

 しかし無情にもバスは私の数十メートル前を走り去っていった―

 悲しみに打ちひしがれた。膝を犠牲にして走ったのに、結局間に合わないなんてorz

 次のバス、18時40分まで待っている気がしなかったので、下のバス停まで歩くことにした。しかし、疲れ切った脚にはこれが予想以上にキツカッタ。約5kmの道のりの最後の2kmは歯を食いしばって歩いた。たった一歩踏み出すのに歯を食いしばる日が来るとは思わなかった。少しでも元気が出ればいいなと思い、途中から音楽を大音量で流しながら歩いた。AmazonMusicで洋楽をランダムに流していたのだが、Bonjoviの『it's my life』が流れ始めたときにはテンションが上がった。

 なんとか下のバス停までたどり着き、無事に帰宅しました。

 さて、今回の山行記録。

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 今回の反省点

・登りで頑張りすぎると、下りで筋肉が持たない。結果膝を痛める。ペースを守って登ることが大切。

・行動を迷ったときの一つの指針として、時間的余裕がある方の行動を選ぶ。

・車の運転の練習をしよう

 

 膝はこの半年間で最悪の状態になりました。とはいえ、一番ひどかった昨年末に比べるとだいぶいいと思います。たぶん軽いランニング程度ならできますし、登山も1,2週間でできるようになると思います。それと右大腿四頭筋と思われる筋肉も傷めましたが、これも1,2週間安静にしておけば、良くなると思います。紅葉シーズンには間に合うはず。

 今回も反省点が多い登山となりましたが、巻機山はいい山です。尾根ルートは危ない箇所が少なく、景色が良くて気持ちいい稜線歩きを楽しめます。また登りたいと思います。

四阿山~根子岳登山!

 今日は四阿山根子岳に登ってきました。登山記を書きます。

 

 両親が長野に用事があったので、ついでに車で登山口まで送ってもらうことに。天気が回復しているか心配でしたが、杞憂でした。

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 ほぼ快晴!やっぱり登山は晴れてる日にするに限りますね。晴れてるだけでテンション上がります。

 ちなみにこの写真は登山道入ってすぐのところから撮影したもの。登山道は最初牧場の横を通ります。長閑な雰囲気。

 さて、まずは四阿山を目指します。

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 牧場の横を通り過ぎ、林道に入ってすぐ、ガサガサという音、見ると大きな動く物体が!?

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 一瞬クマかと思って激ビビりしましたが、鹿っぽい生物でした。写真だと伝わらないと思いますが、実物はかなり大きかった。もし攻撃されたらかなわないなぁと思いつつも、呑気に写真を撮ってしまいました。なにはともあれ、無事でよかった。

 前回の妙高山登山の反省から、今回の登山では自分の中で納得できるまでクマ対策を講じました。それでもやはり怖いものは怖いですね。今回の登山でも例によってしばらく一人っきりの道のりが続き、心細かったです。まぁでも前よりは余裕を持てたかな。

 登山道は林道と笹を掻き分けるような道が交互に続き、標高が上がるにつれ徐々に開けた場所が増えてきます。そしてそこからは遠くに日本アルプスが望めます!

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 さすがに存在感があります。

 しばらく登ると中四阿という地点に。

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 写真左の岩のところがそれです。ここが一つのピークになっていて、写真中央奥の四阿山には少し下ってからもう一度登っていきます。

 中四阿からは根子岳がよく見えます。

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 薄々気づいていたのですが、私、この黄緑色大好きです。この色の根子岳を見ただけで思わず涙が出そうになりました。洗われた・・・

 さて、とりあえずは四阿山頂へ。あと少し。

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 山頂。

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 山頂からの眺めは抜群です。

 浅間山

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 眺めは抜群と書いておきながら、他にろくな写真を撮っていなかった・・・実際には、アルプス山脈の北から南まで、美ヶ原、霧ヶ峰八ヶ岳草津白根山、全部見えました。是非登って見てみてください。運が良ければ富士山も見えるらしいのですが、今回は見えず。

 さて、山頂で腹ごしらえをし、次は根子岳へ!

 四阿山をしばらく下ってから、この登り道。

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 美しいです。もう季節はほとんど終わっていたのですが、初夏にはたくさんのお花が咲いているようで。今度は満開の季節に来てみたいな。

 絶景の登山道ですが、四阿山の登りで疲れた脚には響きます。ゆっくりペースで、途中で四阿山を振り返りながら。

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 四阿山は木に覆われているのに、根子岳には木が少ないの、なぜだろう。

 などと考える余裕もなく、ヒーヒー言いながら山頂へ。

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 こちらも四阿山同様、360度大パノラマ。しかし、例によっていい写真がなく、とりあえずアルプス山脈だけ。

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 根子岳からはアルプス山脈が北から南までよく見え、その長さに驚かされました。あの雄大さには理屈抜きで惹かれるものがある。今年は一度もアルプスに行けてませんが、行きたいなぁ。

 さて、下り。登山口の菅平牧場へ。このルートはとても歩きやすく、あっという間に下ることができました。この菅平牧場⇄根子岳往復なら私の両親でも行ける。いい山を発見できました。お子さん連れの家族登山にもオススメです。

 今回の山行記録。

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 今回はスタート時間がやや危険なくらい遅かったのですが、割と快調に登ることができて、事なきを得ました。といっても、急いで登ったわけではありません。意識したのは歩幅を小さくすること。これは登山における基本的な歩き方だと思うのですが、いままでの私はじれったくつい大股で歩いていたのでした。それが体力の消耗に繋がり、結果的に長い時間がかかることに繋がっていた可能性が高いです。小さい歩幅はじれったいですが、淡々と登っていればいつの間にか大きく前進できている。一種の急がば回れですね。

 今回の登山は、自分の中で大きなショックだった妙高登山からどれだけ改善できたかがポイントでした。相変わらず単独行だし、すべての反省点を改善できたわけではありませんが、クマ対策、歩き方、天候判断で前進することができました。その結果とても気持ちの良い山行になりました。やっぱり山っていいですね。

 今後も試行錯誤しながら山に関わっていきたいです。

登山あれこれ②

 前回の妙高山登山の反省から『クマにあったらどうするか: アイヌ民族最後の狩人 姉崎等 』を読んでいる。とても面白い。姉崎氏の経験から述べられているクマの習性やクマと出会ったときの対策は非常に参考になる。さらに猟のために北海道の雪山に何日間も籠って生き抜くための技術と知恵も惜しみなく語られている。それらは、現代の進歩した装備を用いた登山者向けの情報からは決して得られない、貴重で真に有用なものだと思う。そういう意味で本書は山に関わる人のバイブルと言えるだろう。そして私はなにより、姉崎氏の山と自然そして人間に対する謙虚で誠実な態度に感銘を受けた。

 

 

 前回の妙高山登山はタイオガブーツのデビュー登山だった。山行は厳しいものであったが、靴自体はとても履き心地が良かった。危険個所で滑らなかったのはタイオガのグリップがしっかり利いたおかげでもあるだろう。また、いままで使っていたトレッキングシューズでは、よく下山中に爪先が痛くなったのだが、タイオガブーツではそのようなことがなかった。いい買い物をしたと思う。大切に使っていきたい。

 

 

 登山スタイル見直しの一環で、当分の間、登山に関わる様々な行動でこれまでと違って無理をしない方針に転換することにした。

 たとえば、これまでの山行では、体力の90%ほどを使うことを想定したような登山計画を立てていた。しかしそれだけ体力的に余裕のない計画は、想定外のことが起こった時に対処できなくなり危険であると実感した。想定以上に疲れて冷静な判断ができなくなったり、時間が押したときにペースを上げる余裕がなかったり、遭難したときに生き延びる体力が無くなったりする。また下山時にへとへとになって膝を痛め、登山後数日の行動が制限される。今後は、体力の60%ほどを使うことを想定して登山計画を立てて、余裕のある山行をする。そしてトレーニングを積み、余裕のある山行の選択肢を広げていきたい。

 そのトレーニングに関しても見直す。これまでは割とがむしゃらにランニングなどをしていたが、その結果膝を痛めたり、大腿筋膜張筋と思われる筋肉を(軽く)損傷してしまったり。こうした無理が重なり、登山で痛める→過度のトレーニングで痛み悪化or長期化→登山・トレーニングの延期、という本末転倒の結果になりがちだった。もっと考えてやらな意味あらへん。

 そもそも登山で特に必要な筋肉は持久力を発揮する赤筋であって、強いパワーを発揮する白筋ではない。赤筋を鍛えるには30~60%くらいの力で20~50回ほど繰り返せる筋トレをすればよい。この筋トレは必ずしもキツくはないが、そもそも筋トレはキツくないと効果がないものというものではない。赤筋を鍛えるには比較的楽にできる動作をくり返すのが有効である。これには筋トレ中に怪我をする可能性が低いというメリットもある。

 ランニングでは最近はLSD(Long Slow Distance)をしている。これはゆっくり笑って話せるくらいのペースで長時間長距離走るというもので、持久力・酸素摂取量向上などの効果がある。これもキツくはないが、効果が実証されたトレーニングである。私は最初にLSDをしたときはゆっくりのペースがじれったくて、ついついオーバーペースになりがちだったが(登山でもじれったくてつい飛ばしてしまう)、慣れてくるとペースを守って走るのが本格的なマラソンをしているみたいで楽しくなるし、長距離を走るから達成感もある。また、膝痛や大腿筋膜張筋痛を抱えている私にとっては、脚への負担が少ないのも大きなメリットである。

  このように効果的なトレーニングをして、しなやかに動ける身体を作りたい。そして上にも書いた、怪我による登山・トレーニングの延期→体力低下→無理して怪我・・・という悪い流れを断ち切りたい。

 

 

 さて、次に予定している山行が近づいてきた。楽しんでいきましょいっ

登山あれこれ

 私は登山中に食欲がわかない。登山の日はだいたい山頂でお昼休憩を取るが、普段の昼食よりも食べる量が少ない。おにぎりを2個食べたらもう喉を通りにくくなる。エネルギー不足になるといけないから山頂以外での休憩時にチョコなどを食べるようにしているが、それでも山中での摂取カロリーはせいぜい500~1000kcalほどだろう。私は一日の山行で2500~4000kcalほどを消費する(YAMAPによる)。これに加えて基礎代謝で1500kcalほど消費しているだろう。これだけエネルギーを消費していても食欲がわかないのはなぜだろうか。

 なぜ山の中で食欲がわかないのか、それは登山中は普段と身体の生理的状態が違うからだろう。では登山中はどういう身体状態なのだろうか、推測するに、交感神経が優位になっているのではないか。交感神経が優位の状態では、消化器系の運動が抑制され、食欲がわかないはずだ。

 考えてみると、私の登山には交感神経が有位になる要因がたくさんある。(自分にとって)ハイペースの登り(すなわち激しい運動)、人気がない道やクマに遭遇しそうな道、危険な道での過度の緊張・ストレスである。これらによって登りの最中はかなり交感神経が優位になっていて、そのままの状態で昼食休憩に突入するため、食欲がないのだと考えられる。

 ところで、振り返ってみると、登山を始めた当初の私は、登山にやすらぎを求めていた節がある。自然の中を歩くことでリラックスし、ストレスから解放されることを想像していた。それはすなわち副交感神経優位の状態になることであり、最近の山行とは逆の状態である。

 登山に求めるものは人それぞれ違うだろう。たとえば、ヒマラヤなどの過酷な山域に挑戦している登山家は、そこに安らぎを求めてはいないと思う。彼らが求めているのは挑戦や限界ややりがい、そしてそれらの向こうにある最高の達成感と絶景ではないか。一方でハイキングや軽いトレッキングが好きな人には、自然の中を歩くことでリラックスし程よい運動をすることで精神的にスッキリすることを求めている人が多いのではないか。もちろんこれらのスタイルに優劣をつけることなどできない。重要なのは自分が求めているものを得ることができているかだと思う。

 では、私の場合はどうだろう。私は上に挙げた例の両方を求めているような気がする。つまり、厳しい山行に臨みたい挑戦心もあるし、自然にやすらぎを求める心もある。しかし、一度の山行でこの両者を同時に達成することができる山はそう多くないだろう。したがって、挑戦の山行とやすらぎの山行を自分の中で区別し、登山の際にどちらを求めて登るのかを意識するのが良いのではないか。そうすれば私のどちらの気持ちも満たすことができる。

 しかし、今の私には山によって目的を変えて楽しむことは難しいだろう。なぜなら、上に書いたように私は交感神経優位の状態で登山をしていて、その状態を意識的に脱することが難しいからだ。つまり、現状ではやすらぎの登山を行うことが難しいと思う。

 交感神経優位の状態を脱することを難しくしている最大の要因は、緊張とストレスである。最近の私は登山の様々な危険性を認識するあまり、リラックスして登ることができなくなっている。もちろん登山において集中力を保ちいち早く危険を察知しそれを回避したり乗り越えたりすることは重要であるが、私の場合は神経質になりすぎ、怯えすぎている。これは良くない。登山を楽しめないだけでなく、実際に困難に遭遇したときに混乱してしまう。冷静な対処を難しくしてしまう。これは先日の妙高登山でも痛感した。

 以前読んだサバイバル本に、遭難したときや危険に直面したときに生き残ることができる人の特徴の一つに、状況を客観的に把握できること、冷静に対応できること、死を意識しないことが挙げられていた。どれも当たり前のことであるが、今の私は失格である。死を意識しないことと危険を認識しないことは違う。大胆と無謀は違う。落ち着きと油断は違う。私は危険を認識するだけでなく死をも意識し、無謀を恐れるあまり大胆さも失い、油断をしまいと思うばかりに余裕まで持てなくなっている。

 どうすれば、適度な緊張を保ちつつリラックスした登山ができるのか。確実な答えはわからないが、可能性が高い方法はいくつか考えられる。まずは、これまでの記事で何度か書いてきたパーティでの登山。それから、これも何回か違う形で書いてきたが、万全の準備(装備、技術、知識全てにおける)。そして経験を重ねること。

 毎度、同じ結論にたどり着く。これも単独行の限界か。