巻機山登山(2017年9月4日)

 記事にするのが遅くなりましたが、9月4日に巻機山に登ってきました。

巻機山(まきはたやま)は新潟県南魚沼市群馬県利根郡みなかみ町の境、三国山脈にある標高1,967mの山。日本百名山のひとつ。』(Wikipediaより)

 登山口までの移動に公共交通機関を利用する私は、毎回バスや電車の時間を念頭に置いて登山計画を立てます。巻機山の登山口(清水)にあるバス停の時刻表は下。

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 行きは7時20分清水着のバスで決まりですが、問題は帰りです。清水発の便は13時45分発と18時40分発しかありません。巻機山のコースタイムは9時間近いので13時45分のに間に合わすのは厳しそう、しかし18時40分発に乗るには時間が余りそうというところ。沢口というバス停まで下りれば、間にさらに2便ありますが、清水から沢口までは約5kmの道のりがあり、歩いたら1時間くらいかかりそう。バスに乗るために登山後にこれを歩くのはきつそう。というわけで、帰りは18時40分発のバスを基本とし、状況に応じて変更することも選択肢に入れ登ることにしました。

 さて、出発。

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 写真奥右に緩やかな山が見えますが、それは「ニセ巻機」というらしく、その向こうに本当の巻機山が隠れています。

 車道を30分ほど登って駐車場の脇にある登山口に。

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 自家用車だったらここからスタートできるわけだし、登山するにはやっぱり車を運転できると便利ですね。時間制限もないし。ペーパードライバーを卒業しよう。

 登山道は前半は林道を登っていきます。途中から粘土質になり滑りやすいですが、それ以外は危険なところもなく、いいコースです。

 これはたしか五合目付近から撮った天狗岩。

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 中央のそそり立っている岩がそれです。私の写真ではあまり伝わらないと思いますが、実物はなかなか大きいです。

 登山道は6合目を過ぎたあたりで木々が無くなり、笹道になって視界が開けます。同時に目の前にピークが現れます。

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 立派な山容でこれが巻機山かと思うのですが、そうではなく例の「ニセ巻機」です。本当の巻機山はこの向こう。

 ニセ巻機は九合目です。

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 ニセ巻機から本当の巻機山を望む。

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 ニセ巻機から巻機山までは気持ちのいい稜線歩きを楽しめます。きっと多くの人はこれを楽しみに登ってるんだろうな。もちろん私も。

 稜線の途中でニセ巻機を振り返る。

 

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 稜線を楽しんでいるとあっという間に巻機山山頂着。

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 上の標識から稜線を右に数百メートル行くと石が積んである地点があります。

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 実はこちらの方が標識がある所より標高が高く、真の山頂らしい。

 山頂付近の展望。

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 最高に気持ちいいです。

 下の写真右にある建物はニセ巻機、巻機山間の鞍部にある避難小屋とトイレです。

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 どちらもキレイで、一泊して絶景を堪能したくなります。

 

 山頂に到着したのは、11時直前でした。出発してから約3時間半で、予想よりはるかに早い到着でした。ここでにわかに、冒頭に書いた13時45分発のバスに間に合う可能性が浮上しました。

 迷いました。今から超特急で下れば13時45分発のバスに乗り、日が暮れる前に帰宅できるかもしれない。しかし、もし間に合わなかったら次のバス18時40分まで待ちぼうけ、あるいはさらに1時間歩いて下のバス停まで下ることになる。しかも、今すぐ下りるとなると、巻機山の周りにある牛ヶ岳や割引岳への稜線歩きをせずに下りることになる。それなら、18時40分発のバスにして、ゆっくり周りの山々への稜線歩きを楽しんだ方が良いのではないか。

 悩めば悩むほど時間が無くなってしまうので、このときの欲求に従うことに。なぜかこの日は早く家に帰りたかった。稜線歩きは次回楽しもう。

 というわけで急いで下山開始。しかし、登りで脚の筋肉が予想以上に疲弊していたようで、踏ん張りがきかない。私としてはかなりハイペースで登った結果、筋肉が疲れ切ってしまっていたようだ。

 ここで、脚、特に膝のために休憩したい、でも休憩するとバスに乗り遅れる、というジレンマに陥ってしまう。登山計画には余裕を、とあれだけ反省していたのに全く生かしていない(-_-;)

 増大する膝の痛み、迫りくるバスの時間、休まないとだめだ、このままだとまた膝が悪化する、と思いながらも、なにかに取りつかれたように下り続けた。粘土質の登山道に滑り転びながらも下り続けた。ついに登山口駐車場まで下りたが、刻々と迫る時間。最後の力を振り絞ってバス停まで走る。脚に鞭打って車道を走る。

 しかし無情にもバスは私の数十メートル前を走り去っていった―

 悲しみに打ちひしがれた。膝を犠牲にして走ったのに、結局間に合わないなんてorz

 次のバス、18時40分まで待っている気がしなかったので、下のバス停まで歩くことにした。しかし、疲れ切った脚にはこれが予想以上にキツカッタ。約5kmの道のりの最後の2kmは歯を食いしばって歩いた。たった一歩踏み出すのに歯を食いしばる日が来るとは思わなかった。少しでも元気が出ればいいなと思い、途中から音楽を大音量で流しながら歩いた。AmazonMusicで洋楽をランダムに流していたのだが、Bonjoviの『it's my life』が流れ始めたときにはテンションが上がった。

 なんとか下のバス停までたどり着き、無事に帰宅しました。

 さて、今回の山行記録。

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 今回の反省点

・登りで頑張りすぎると、下りで筋肉が持たない。結果膝を痛める。ペースを守って登ることが大切。

・行動を迷ったときの一つの指針として、時間的余裕がある方の行動を選ぶ。

・車の運転の練習をしよう

 

 膝はこの半年間で最悪の状態になりました。とはいえ、一番ひどかった昨年末に比べるとだいぶいいと思います。たぶん軽いランニング程度ならできますし、登山も1,2週間でできるようになると思います。それと右大腿四頭筋と思われる筋肉も傷めましたが、これも1,2週間安静にしておけば、良くなると思います。紅葉シーズンには間に合うはず。

 今回も反省点が多い登山となりましたが、巻機山はいい山です。尾根ルートは危ない箇所が少なく、景色が良くて気持ちいい稜線歩きを楽しめます。また登りたいと思います。