紅葉の火打山登山(2017年10月11日)

 10月11日に火打山に登ってきました。先日の谷川岳に続いて今回も紅葉が目当て。

 相変わらずペーパードライバーの私は登山口まで公共交通機関でアクセスします。火打山のメイン登山口は笹ヶ峰ですが、そこへはバスが通っています。

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 時刻表によると行きは8時10分に笹ヶ峰着、帰りは16時ちょうどに笹ヶ峰発です。笹ヶ峰~火打ピストンのコースタイムはヤマップによると9時間50分。これをなんとか8時間弱で乗り切る必要があります。

 夏の間に巻機山登山などで自分がどれだけコースタイムを縮められるか調べていて、今回は行けると判断してこのプランを実行しました。とはいえ、もちろん時間が足りなくなったら山頂を前にして引き返さなくてはいけません。今回は時間との戦いでした。 

 さぁ、当日朝、バスで笹ヶ峰到着。

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 笹ヶ峰には子供のころ夏によくキャンプをしに来ていたのですが、秋に来たのはおそらく初めてでした。久しぶりに訪れて驚いたのが紅葉の美しさ。

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 私の写真では伝わらないと思いますが、なんというか散らかっていないというか、それでいてとても色鮮やかでした。今まで見たことのない類の紅葉で、感動。

 時間があれば笹ヶ峰散策もしたいところでしたが、今回は上に書いたように時間との戦いなので、後ろ髪を引かれる思いで出発。

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 この登山口、いいですよね。門になっていて、さぁ行くぞ、という気持ちになります。

 登山口から標高2000mちょいの富士見平付近まで紅葉が見ごろでした。

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 黒沢橋もこの絶景。

 北アルプスが見える地点も所々にあり、紅葉とのコントラストがまた美しい。

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 登山口~富士見平間は十二曲がりという急登があり、火打登山で最もきついところだと思います。その区間を美しい紅葉に囲まれて歩くことができるこの季節、火打登山おススメです。

 富士見平を超えると傾斜がだいぶ緩やかになります。そして木々が少なくなり目指すべき火打が現れます。

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 中央の一番高いのが火打。その左が影火打で、さらにその左のおにぎりみたいな山が焼山ですね。

 しばらく歩くと高谷池に到着します。

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 ここまで登るともう紅葉は終わっていましたが、それでも山の池は美しいものです。

 高谷池を過ぎ次は天狗の庭へと向かいます。その途中火打が顔を出します。

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 なんとなくラスボス感・・・

 天狗の庭からは火打の景観が素晴らしいです。f:id:ktksm:20171012132837j:plain

 これまた私の写真では伝わらないのですが、是非実物を見に行ってほしい絶景でした。

 高谷池から天狗の庭までほとんど高低差がなく、天空の楽園という感じでしたが、天狗の庭を過ぎると最後の登りが待っています。

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 この最後の登り、なかなかきついです。富士見平までの急登で脚に溜まっていた疲労がドッと響いてきます。さらに空気の薄さの影響も出始め、息も切れ切れ。楽してピークは踏めませんね。

 それでも好天、絶景の中を歩けばキツさも気持ちいい。とうちゃこ~!

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 私が山頂に滞在していた間はちょうどガスが出てきていて、あまり周囲を見渡せませんでした。しかしこの時すでにまた登ることを決心するほど見どころが多く素晴らしい山だったので、見通しの悪さも気になりませんでした。

 かろうじて見えた焼山方面。

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 雲の中には雨飾山などがあるらしい。その展望はまた次回のお楽しみ。

 さて、今回の登山は時間との戦いだったのでした。山頂に到着したのは12時過ぎ、出発から3時間40分ほど経っていました。山頂で40分ほど昼食休憩し、13時前に下山開始、16時のバスまで3時間ちょっとという状況でした。登りのペースは悪くなく、この調子で下山すれば間に合いそうです。ある程度余裕を持って下り始めました。

 ちょっと下ったところで妙高山が見えました。

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 火打とセットで登られることが多い妙高山。私は今夏に登り厳しい登山になりましたが、またいつか登ってみたいな。

 余裕をもって下山開始したものの、思わぬアクシデントが発生します。日差しがめちゃくちゃ強くて、脱水症状気味になってしまいました。山頂で話したおじさんが、この時期にこんなに日差しが強くて暑いのは異常だと言っていたのですが、まさか如実に症状が現れるとは。しかもこの日に限って帽子を忘れてきていて、直射日光が厳しい。頭がクラクラしてきます。

 休憩したかったのですが、時間にそれほど余裕がないので歩きながら対処しました(毎回言ってる気がするけど、やっぱり時間に余裕がある登山にしないとだめですね)。水分を取りまくり、糖分や塩分も取り、頭にタオルを巻いて直射日光を防ぎました。その甲斐あってか徐々にクラクラが和らぎ、症状が消えていきました。

 今回の登山では合計2.6Lの水分を取りました。夏でもないのに一度の山行では恐らくこれまでで最多量、ちょうど持ってきていた全ての水分でした。登山前に500mLの水を持って行くか否かかなり迷い、結局持って行ったのですが、そうして本当に良かった。もし最後の500mLが無かったらどうなっていたか。

 脱水症状を乗り越えてからは比較的順調に下ることができました。脚に相当疲労がきていましたが、なんとか耐え。富士見平から先はやはり紅葉に癒されました。

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 いや~本当にきれいで、登山口付近を散策するだけでも十分楽しめる道です。

 最後は紅葉の中をルンルンで歩き下山完了。結局バス発車の15分ほど前でした。

 さて、今回のヤマップ記録。

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 累積標高上り下りがバグってヒマラヤ級になってますね。実際には2000mほどだと思います。

 活動距離16.9kmは日帰り登山としてはかなり長い方だと思います。実際登っているときもその道のりの長さを感じました。しかも高谷池と天狗の庭という天空の楽園を挟んで2回の登りあるので、登り応えがあります。しかしその分いろいろな表情の火打を見ることができました。そして高谷池と天狗の庭の景観は素晴らしかったです。見どころが非常に多い山だと思いました。

 今回の帰省では谷川岳火打山に登ることができました。両日とも天候に恵まれ素晴らしい紅葉を楽しむことができました。紅葉期の登山はこれが初めてだったのですが、私は夏よりもこの時期の方が好きかもしれません。夏も秋もそれぞれ美しさ良さがありますが、秋の方が涼しいですから、その点は確実に夏よりも好きです(今回は季節外れの暑さにやられてしまいましたが、それでも真夏よりはマシだったでしょう)。

 今年は春夏秋と山に登ってきて、雪山に登らない私の登山シーズンは残りわずかとなりました。残りのシーズンは雪が降るまで関西の山をちょこちょこ登ろうと思います。こちらの山はこれからが紅葉の見頃です。味わい尽くしたいです。